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2020/02/28(金)
【小松易】「分ける基準」をもっていますか?
こんにちは。
かたづけ士の小松易です。
2019年最も売れたビジネス書
「メモの魔力」、
皆さんもうお読みになりましたか?
この本は、巻末に
「自己分析のための1000の質問」
が付いているのが特徴です。
著者の前田裕二さんは学生時代に、
自分で自分に質問をすることで
徹底的に自己分析を行ってきました。
読んだ人からは
「質問に答えることで、自分の軸が見つかった」
などの声が寄せられています。
この「自分で自分に質問をする」
というのは、片づけにおいても
とても使えるテクニックです。
前回、整理の4つのステップ
step1「外に出す」
step2「分ける」
step3「減らす」
step4「しまう」
を紹介しました。
今回はその中のstep2
「分ける」についてお話しします。
分けるとは、いわゆる「要るモノ」と
「要らないモノ」に分けること。
そして、「要るモノ」を取っておくと判断し
「要らないモノ」を手放すと判断すること。
整理では、この「分ける」が
ある意味一番迷うところです。
言ってみれば、ここがあなたにとっての
「メインイベント」なのです。
ですから「分ける」ときには
アイテムごとの「分ける基準」を
作っておきましょう。
分ける基準とは、あなたがモノと
決別するための質問です。
私がまだ「かたづけ士」と
名乗る前のお話。
片づけが苦手だという友人の独身寮で
ボランティアとして片づけアドバイスを
行うことになりました。
大人の胸の高さほどもある服の山を目の前に、
彼にこう尋ねました。
「片づけは頼るのではなく
自立を目指すことが必要です。
だから、なにか自分自身で服を
“分ける基準”を考えてみてください。」
すると彼はすぐにこう言いました。
「着れるか、着れないか」
早速私は彼の目の前に服の山から
“片膝に大きな穴が開いた”
スエットパンツを取り出して
次のように聞きました。
私「このスエットパンツ、どうしますか?」
彼「部屋着なら、着れます。」とキッパリ!
私「じゃぁ、このTシャツは?」
彼「痩せたら、着れます。」
結局、なにを目の前に出しても
彼の口から出てくる言葉は同じパターンで
「●●だったら、着れます。」
30分前に私の「右手」にあった衣類の大きな山は
ただ私の「左手」に移動して終わりました。
人は「着れるか、着れないか」、
つまり、「れる、られる(可能かどうか)」
の質問だと判断不能になってしまうのです。
みなさんならここで、
どのように考えますか?
私は彼に「質問を変えましょう」と言って
新しい質問を提案しました。
「着るか、着ないか?」
一見さきほどから質問があまり
変わったようには見えないようですが
変化は明らかです。
なぜなら、「着るか、着ないか?」とは、
「可能性」を聞く質問ではなく、
あなたの「意志」を尋ねる質問だからです。
目の前の友人は初めて「うーん」と唸りながらも
さきほどとは違う判断を始めていました。
結果として、手放すものが
最初の質問と比較して
大幅に増やすことができたのです。
「着れるか、着れないか」
ではなく、
「着るか、着ないか?」
日本語の微妙なニュアンスを大切して
自分なりの「分ける基準」を
ぜひ作ってみてください。
いつもあなたを応援しています!
小松易
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宮永笑子
この記事の執筆者について
小松易
日本初の「かたづけ士」
『かたづけを通じて人生を変えるコンサルティング』スッキリ・ラボ 代表
大学在学中にアイルランドへ留学し、トランク1つで生活できたことに衝撃を受けて帰国。物を持たない自由と幸せを実感し、自然とかたづけに意識が向くようになる。大学卒業後は建設会社に入社し、現場でかたづけの重要性を学ぶ。その経験から、プライベートで知人にかたづけを教え、かたづけのさらなる可能性を実感する。株式会社フジタを退社後の2005年、"かたづけ"を通して人生を変えるコンサルティング「スッキリ・ラボ」を開業。現在は経営者・企業向けに"かたづけ"のコンサルティング、セミナー活動を行う。今まで延べ2万人以上にかたづけ講演・研修を行っている。その活動は、「ガイアの夜明け」(テレビ東京)、「ドキュメント20min」「サラリーマンNEO」「めざせ!会社の星」「助けて!きわめびと」(NHK)などに取り上げられ、反響を呼んでいる。
著書はシリーズ累計47万部『たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(KADOKAWA /中経出版)、『「すぐやる人」になる1分片づけ術』(日本経済新聞出版社)ほか多数。最新刊は『「かたづけ思考」こそ最強の問題解決』(PHP研究所)。「近代セールス」「月刊不動産流通」「東商新聞」などで連載実績あり。「やましたひでこ断捨離メールマガジン」などで連載記事を執筆中。
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