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2019/10/23(水)
【川畑のぶこ】Q.何に対してもやる気が出ません
カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。
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Q.何に対してもやる気が出ません
3年前、次男が進学のため
大阪に出たあたりから心が晴れません。
仕事もやりがいを持って
やっていましたが、
2年前に倒産してしまいました。
新しいところで仕事を始めましたが、
前ほどは一生懸命になれません。
1年前には長男が結婚して家から離れ、
同じ頃に夫が転職し、
夜や土日もほとんどいないため、
1人の時間がとても多くなりました。
子育て中はあれほど1人の時間が欲しくて、
やりたいこともいろいろあったのに、
いざ時間が出来てもやる気がおきず、
休みの日もボーッとテレビを見たり、
携帯を触ったりしているうちに終わってしまいます。
断捨離をしようと始めましたが、
すぐにやる気をなくしてしまいました。
心療内科にも行ってみましたが、
入眠剤をいただいただけでした。
もう長く生きていたくないとも
思うようになりました。
友達をお茶に誘ってみましたが、
みんな忙しく、なかなか予定が合いません。
孫も産まれましたが、
それほど可愛いとも思わず、
これから何を楽しみに
生きていこうかと思っています。
何かアドバイスお願いします。
【イオン 50代 製造業】
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A:FROM 川畑のぶこ
イオンさんのように女性の50代は、
子育てがひと段落したかと思うと、
子どもの就職や結婚による巣立ち、
仕事の変化、夫との時間や関係の変化、
自身の身体面の変化など、
さまざまな心理社会的変化が
起こりやすい時期です。
このような変化が重なる時期には
ストレスも蓄積しやすく、
うまく心が適応できなくて、
心身の不調をきたしてしまうこともあります。
また、50代は
更年期障害が好発する時期でもあります。
閉経の前後、
40代後半から50代後半が該当しますが、
この時期はエストロゲンという
ホルモンの減少により、
心身への障害が出やすい時期です。
身体的な症状としては、
顔のほてりや発汗(ホットフラッシュ)、
めまい、息切れ、不眠、動悸、
冷え、疲労、頭痛などがあります。
精神面では、不安や憂うつ、
イライラ、物忘れなどがあり、
更年期外来を受診した女性の
56パーセントは精神障害が、
うち26%はうつ病であるという報告もあります。
更年期のうつ病の罹患率は
閉経前に比べると
14倍も高いことが報告されており、
これらのことからも、
エストロゲンの低下とうつ病の発症は
関係があることが示唆されています。
更年期障害は、
見落とされてしまうこともありますので、
婦人科や女性外来を受診することをお勧めします。
もし更年期障害であったなら、
不足するエストロゲンなどの
ホルモンを補充する治療によって、
症状の改善が期待できます。
自身でできる取り組みとしては、
食事や運動があります。
大豆に含まれるイソフラボンは
エストロゲンとおなじような
働きをすることがわかっていますから、
豆腐や納豆やおからなどを
積極的にとることも良いかもしれません。
有酸素運動は抗うつ剤とおなじ作用が
あることがわかっていますので、
散歩やジョギング、ヨガやストレッチなど
体を動かしてみるのも良いかもしれません。
心の切り替えかたとしては、
「今は変化に適応するのに時間が必要な時期」
そして、
「新たな価値観やライフスタイルを構築する機会」
としてとらえなおしてみてください。
夫との時間の使い方も、
夫婦で話し合ってみるのも
良いかもしれません。
これまであまり接点のなかった夫婦が、
毎朝一緒に散歩に出るようになって、
夫婦関係の調和が
もたらされたケースもあります。
新しい趣味やサークルに
参加してみるのも良いかもしれません。
今、やりたいことがないからといって、
今後もずっとそれが
見つからないわけではありません。
いまは、第二の人生を始める前に
いったん空っぽになる時期で、
これからそのスペースに
新しい風が吹き入れるための
準備期間だということを信じてください。
– 川畑のぶこ
P.S
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◎編集後記
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今あなたが抱えている悩みを
断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
心理療法家・川畑のぶこに
相談してみませんか?
一人で悩んでいると、
どんどん深みにはまっていきます。
誰にも打ち明けられない悩みを
打ち明けることで、心が
ラクになることもあります。
お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。
宮永笑子
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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