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2019/08/23(金)

【小松易】まずは「家内点検」をしてみよう

カテゴリー:メルマガバックナンバー, 小松易

 

こんにちは。
かたづけ士の小松易です。

浪人時代、“本業”の受験すら
忘れてしまうほど没頭していた
セブンイレブンの深夜バイト。

なんとか願書提出は
ギリギリ間に合いましたが(笑)。

旭川の実家から自転車で5分。

ここで人生で必要なことを
たくさん学びました。

「深夜業務チェックリスト」
のおかげで楽しく効率的に
朝まで仕事をすることができたと
先月お話しましたね。

今考えるとお店にチェックリスト
があるというのはごく当たり前なこと
かもしれません。

それでも高校を卒業したばかりの
私の目にはすべてが新鮮で、
興味深いものに映っていたようです。

タイムカードを押して、
控室でユニフォームに着替えて、
小さな鏡で自分の姿を最終チェック。

さて、ここでクイズです。

このコンビニでは、
お店に出たら真っ先に行う
「あること」がありました。

それは、いったい何だと思いますか?

ある意味仕事始めの
「準備運動」のようなものです。

バイト、パート、社員、そして店長、
つまり全員例外なく行うので
“儀式”のような存在でした。

口角上げて、「笑顔体操」?

それを正解にしたいほどだけど(笑)、
残念!違います。

正解は「店内点検」です。

「いらっしゃいませ」と
お客様に声をかけながら5分間、
売り場はもちろん、お客様が利用する
トイレなどをチェック。

商品の乱れなどを整えながら、
店内をぐるっと一周して
レジに戻ってきます。

特に、午後10時の雑誌コーナーは
散らかりが激しい状況でしたので
力を入れて整頓していました。

いまだにコンビニで乱れた雑誌を発見すると、
つい整えたくなる衝動に駆られていたのは、
片づけの仕事柄というより、
このバイトのせい(おかげ?)
ということに最近気づきました。

5分間の店内点検という儀式。

じつはとても面倒くさいな
と感じていました。

ベテランのパートさんの中には、
30秒くらいでパッと切り上げる人もいて、
「さすが」(笑)と内心思っていました。

レジが混んでいるときには、儀式を
“悠長に”やるのはいかがなものかと
一部の社員からは疑問の声も出ていました。

ところが、この「店内点検」に対しては
店長のⅯさんが断固支持していました。

私のバイト開始時にはなぜか決まって
店長のⅯさんがお店に出ていたので
パートさんのように儀式をさぼることは
できず、しょうがなくやる日もありました。

まさに店内点検を儀式的に続けていた
ある日、一つ気づいたことがありました。

点検後にレジに立つと、不思議と
お店全体がよく見える感覚があったのです。

さらにお店に慣れてきて「何があるか分かる」
というだけでなく、
「“今日”あるかどうか」が前よりも
分かるようになっていました。

特に雑誌コーナーはわりと入念に
整頓していたので、入荷有無や
売り切れ具合なども把握できて、
対応も素早くできるようになっていました。

「人は環境に適応する生き物」

プラスの意味では「たくましさ」とも
受け取れますが、
マイナスの意味では、慣れはすなわち
「思い込み」や「勘違い」そして「ミス」
などにつながってしまいます。

最初いやいやだった5分間の儀式を通じて、
昨日までのお店の風景(イメージ)を
最新の風景にアップデートする仕組みに
なっていたのです。

もちろん、Ⅿ店長の意図は
まず働く環境に慣れることが
第一だったと思いますが、
もうすこし深いところにその狙いが
あったということです。

当時市内売上ナンバーワンのコンビニ、
Ⅿ店長、さすがです!

かたづけ研究会(かたラボ)では、
よく「点検」を奨励することがあります。

整理も、整頓もちょっとメンタル的に
厳しいときは無理しないで、
どんな状態か「見るだけ」でOKです(笑)。

0(ゼロ)か100ではなく、
0.5でもいいからちょっと前に進めてみる。

夏の暑さや湿気でちょっとお疲れの
今週は(私だけ?)、
ぜひ家や職場のデスクをスマホ片手に
「家内点検」「社内点検」してみてください。

いつもあなたを応援しています!

小松易

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◎編集後記
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しっかりキレイに片付けなきゃ!
今日こそやるぞー!
と思うと目指すレベルが高すぎて、
逆に片づけが進まなかった…
という経験があります。

まずは軽い気持ちで
「点検」してみることから始めると
できたときに自分を褒めることができて
次からもうまくいきそうですね。

「家内点検」「社内点検」、
やってみます♪

宮永笑子

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

小松易

日本初の「かたづけ士」
『かたづけを通じて人生を変えるコンサルティング』スッキリ・ラボ 代表

大学在学中にアイルランドへ留学し、トランク1つで生活できたことに衝撃を受けて帰国。物を持たない自由と幸せを実感し、自然とかたづけに意識が向くようになる。大学卒業後は建設会社に入社し、現場でかたづけの重要性を学ぶ。その経験から、プライベートで知人にかたづけを教え、かたづけのさらなる可能性を実感する。株式会社フジタを退社後の2005年、"かたづけ"を通して人生を変えるコンサルティング「スッキリ・ラボ」を開業。現在は経営者・企業向けに"かたづけ"のコンサルティング、セミナー活動を行う。今まで延べ2万人以上にかたづけ講演・研修を行っている。その活動は、「ガイアの夜明け」(テレビ東京)、「ドキュメント20min」「サラリーマンNEO」「めざせ!会社の星」「助けて!きわめびと」(NHK)などに取り上げられ、反響を呼んでいる。

著書はシリーズ累計47万部『たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(KADOKAWA /中経出版)、『「すぐやる人」になる1分片づけ術』(日本経済新聞出版社)ほか多数。最新刊は『「かたづけ思考」こそ最強の問題解決』(PHP研究所)。「近代セールス」「月刊不動産流通」「東商新聞」などで連載実績あり。「やましたひでこ断捨離メールマガジン」などで連載記事を執筆中。

 

 

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