断捨離®の著者、やましたひでこの公式サイト

FROM　千場ひろこ

ごきげんさまです。
「暮らしの哲学」研究会の
千場ひろこです。

前回「思考は現実化する」
ということで、
自己啓発 & 成功哲学界の帝王、
ナポレオン・ヒルのことを少し書きました。
https://yamashitahideko.com/2019/01/22/senba-42/

今日は、そのナポレオン・ヒルの隠れた名著
『悪魔を出し抜け！』についてご紹介します。
https://www.amazon.co.jp/dp/4877713115/

この本、ヒルと“悪魔”との
対話がベースになっている、
非常にユニークな本で。

悪魔と言ったら…
キリスト教圏においては
非常にタブーというか
世間からの拒否反応が大きいであろう
要素であることは、想像に難くないですね。
実際、親族の反対にあったため
この本が出版されたのは、
執筆されてから約70年経った
ごく最近だったという事実がまた、
この本のセンセーショナルさを
ますます煽ることになります。

この本では、世の中の98%の人は、
悪魔にコントロールされていると言います。

親や教師をはじめとする
他者、社会からの影響で
自ら考えることをしない
人間こそが、悪魔の餌食。

人はいとも簡単に自己実現に失敗し、
怠惰な人生を送ってしまうのだと。

そこに自覚的であり、
本当の意味で「自分で考える」ことに
目醒めている人物こそ
悪魔の影響を受けない
2%の人間だと言います。

中でも印象深かったのが、
ナポレオン・ヒルが対話した“悪魔”が、
食べ過ぎ・食欲に対して警鐘を鳴らしている点。

―――以下、引用―――
悪魔：食欲を例にとって話そう。
ほとんどの人間は自制心があまりないため、
自分の舌を喜ばそうと御馳走をたらふく食べる。
しかし、それは胃腸にとっては大きな負担となる。
そういったカロリーの高い大量の食物は、
有害な毒物にかえることでしか処理できない。
（中略）
そうなったら病院行きも目前だ
（中略）
さらに、体の動きも鈍くなり、精神的にもイライラしたり、
神経質になったりする。
（中略）
賢く食べ、腸をきれいに保つ人間は、
私にとっては扱いにくい
（つまり、悪魔にとって操りにくい）人間だ。
―――引用終了―――

ここを始めて読んだ時の驚きは
今以て忘れられません。

だって「水野南北か！」と思いましたね。

（※水野南北とは、食と運命の関係について
研究した江戸時代の観相家）

というかこれは、
ヨガの思想そのものではないですか！

こんな本が、第二次大戦前のアメリカで書かれた…。

本当に、ヒルは、
悪魔に人生の真理を教えられたのかもしれません…

この文章を、
食欲ではなく物欲と書き替えてみれば。

そこで語られていることは
断捨離そのものと言ってもいいでしょう。

もちろん、食欲や物欲そのものを
否定しているわけでなく。

そこに、過剰さはないか、
あるいは、
「本当に自分の心と体が喜ぶ欲求なのかどうか」
という問いかけがあるかどうか、
それこそが重要なのですね。

ですから悪魔はこの本で、

「“自分軸”のない者は
容易に悪魔に魅入られるのだぞ」

と警鐘を鳴らしていると言っても
過言ではないでしょう。

「こうすれば、幸福を成功を手に入れられる」

という「陽」の著書が『思考は現実化する』
だとするならば。

「これこそが、幸福や成功の妨げだ」

と裏側から指摘しているような「陰」の著書。

それこそがが『悪魔を出し抜け！』
なのかもしれません。

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吉川広典

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