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2017/05/10(水)
【川畑のぶこ】夫に優しくできない自分をもてあましています。
カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、 川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。
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Q:夫に優しくできない自分を
もてあましています。
結婚30年。
夫とは高校生の時からの付き合いで、
夫からの猛アタックで結婚しました。
たぶん、今でも夫の方が情愛が深いと
思います。
彼から愛されていることは
よく分かるのですが、
時々イラッと来る自分が嫌になります。
夫のことは愛していますし、
とても優しい人だと分かっているのに、
どこへでも、何でも一緒ににやりたがり、
一人遊びが出来ない夫に、
イラッとするのです。
わざと冷たい態度をとったり、
突き放すような言い方をしたり。
どんどん天邪鬼になっていく
自分が怖いです。
特に自分の部屋で仕事をしている時に、
入ってきて話しかけられるのが嫌で、
必要以上に冷たい態度や言葉が出て、
後でとても後悔します。
夫は、自己肯定感が低く、
ネガティブな言動が多くて、
特に酔うと同僚の悪口も言います。
そんな時、夫のいう事を聞いてあげて、
夫を誉めてあげれば、彼は自信を回復し、
もっと良い関係になれることも、
分かっているのですが、
どうしてもそれが出来ないのです。
どうして夫を
受容できないのでしょうか。
口先だけでも、肯定すれば、
夫婦関係はもっと良いものに
なるはずなのに。
どうすればできるのでしょうか。
夫に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
私も自分自身をもてあましています。
ちなみに夫は鬱で
もう10年以上投薬治療中です。
【テル・54歳・ナース】
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A:
FROM 川畑のぶこ
夫の深い愛情に応えられない自分に
罪悪感がおありなのですね。
私たちは自分が愛してほしいやり方で
相手を愛してしまいがちです。
子どもの頃から
「自分がしてほしいことを
相手にしてあげる。」
あるいは
「自分がして欲しくないことは
相手にもしない。」
と教わってきています。
これはある意味正しいのですが、
ある意味間違っています。
思いやりを持って相手と関わるとか、
悪意を持って相手を傷つけたり
奪ったりしないなどということは
誰にとっても正しいでしょうし、
そのように接することで
相手との関係性は健全に保たれる
と思います。
ただし、愛の表現はそれぞれに
ニーズが違います。
いつも好きな相手と一緒に
いることを好み、物理的な近さで
愛を確認する人もいれば、
それぞれが自分の時間を持つことを
尊重し合えることで愛を確認できる
人もいます。
「触れ合い」にニーズがある人も
いれば、「自分の時間」に
よりニーズがある人もいるのです。
人混みを好む人もいれば、
山や森の中を一人で散策するのが
好きな人もいるのと同じです。
人混みや触れ合いを求める人が
山で一人きりになればストレスに
なるでしょうし、逆も然りです。
テルさんの罪悪感は、
「愛しているのだから常に一緒に
いるべきだ」とか、
「夫の愛に答えられない私はダメだ」
などといった思いから湧き上がる
ことと察しますが、
このような思いをベースに
夫に合わせることは、自分の
気持ちを押し殺すだけであって
結局その抑圧は、いつかはけ口を
求めて爆発することでしょう。
よって、良好な関係性には
つながらないと思います。
愛しているからといって
いつも一緒にいる必要はない
ということを、
テルさんご自身が理解し、
ご主人にも理解を求めることが
大事ではないかと思います。
愛していないから一人に
なりたいのではなく、
テルさんには愛のあるなしに
かかわらず、基本的に、
自分自身の時間が必要なのだと、
これは誰と一緒にいても同じこと
なのだと誠実に伝えてみては
いかがでしょうか。
自分の愛し方で相手の愛を測るのは
時として間違っていることを
お互いに理解しあうことが大事です。
もし、ご主人がそのことを理解し、
適度に自分の時間を尊重して
くれたのなら、
テルさんのニーズが満たされて、
ゆとりと優しさを持って
ご主人と接することができるように
なるかもしれません。
毎日とは言わずとも、テルさんの
ゆとりと優しさある接し方で
ご主人のニーズが満たされたなら、
ご主人も常に一緒にいることで
愛を確認しようとする必要がなくなる
なるかもしれません。
今は、押せば押すほど相手が
引いていくので、さらに押せ押せに
なって愛を確認しようとして
しまっているのかもしれませんね。
もしご主人がテルさんの時間を
尊重してくれるようになったのなら、
その努力にぜひ感謝の気持ちを
伝えてみてください。
「私の時間を尊重してくれて
ありがとう。あなたの私に
対する愛と信頼を感じられて
とても嬉しい」
と。
そしてテルさんのご主人への愛を
伝えてみてください。
おそらくそのような態度を取れる
自分自身を、テルさんが
好きになれると思います。
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◎編集後記
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むかーし昔、好きだった人に、
「どれくらい自分のことが好きか?」
と聞かれて答えに詰まったとき、
「◯◯(元カノ)は、
”音叉が共鳴する感じ”って言ってくれた」
みたいなことを言われ、ますます混乱。
私はこの人の望む答えは言えないわ、、
と、すごく悲しい気持ちになったことを
思い出しました。
ニーズの違う彼に無理に合わそうとして、
でもできなくて切なかった、
若かりし頃のお話でした^^;
–青野慶子
What’s danshari ? Let’s danshari ! Viva danshari ♪
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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