ホーム / 断捨離体験談2022(入選: ちーこさん)
「住空間全体を調和に」
-ちーこさん
私が断捨離検定1級を受ける理由は、決して断捨離トレーナーになりたいからではない。ではなぜ受け続けているのかと自身に向き合ってみた。
断捨離に出会ったのは、コロナ禍の直前。毎日毎日小学生男子2人と夫に怒ってばかりの生活。今日こそは怒らない、今日こそは、責めないと思い、毎日を分刻みで仕事と家事と育児をこなす日々であった。
休みの日は、収納本を本屋さんの上から下まで全て読み尽くし、いかに箱を組み合わせて綺麗にラベリングをして見た目よく収納するかに休みを費やし、家族に向き合わない日々。本当に何に私は怒っているのかもわからないくらい怒っていた。
岐阜県の片付けの収納セミナーで検索したお茶会は、収納とは無縁の断捨離との出会いであった。訳もわからず断捨離トレーナーさんにいきなり自宅アドバイスを依頼。
あまりにも衝撃的すぎる捨て方で、抵抗を覚えたのを今でも覚えている。断捨離を進める上で、あれだけ掃除が好きでなかった私が、汚れがすぐに気になるようになった。洗面所の汚れは毎回子供が汚すので、1日何回も繰り返す。カランが光るまでタオルで拭く。以前ならまた汚れるからと、放置していた。
台所、ダイニングテーブルの下は、子供がお手伝いをしてくれるのは良いが、その都度汚れが倍増。自分でやった方が早いのではと思うことがあったが、とにかくお稽古だと思い、最初こそなんで汚すんだという怒りこを覚えたが、何度も、何度も汚しては拭きをくり返した。
心折れそうになるが、それこそ自然にできるようになるまでと、繰り返していると、ある時から旦那が食器を洗い、台所やダイニングテーブルを拭き始めた。フライパンなどは拭いてくれず、水浸しの台所ではあるが、何も言わず、その後私がふきあげ、シンクまで磨く。
それを繰り返すうちに、夫と私の家事分担が自然の流れのように行うことができるようになった。食器を下げて食洗機に入れるのは子供たち、その後の仕上げと調理器具を洗ってダイニングテーブルを拭くのが夫、調理器具をふきあげて、シンクやカランまで磨き、仕上げをするのが私。
それこそ、誰も指示もしないのに、オートランで家事を家族で流れるようにやり遂げること。その流れの中には、調和の気で満たされている。いつしか小学生男子二人は、普段は掃除は全くしないし、手伝いもしないが、友人を自宅に呼んで遊ぶときは、水遊びをしつつ、ベランダ掃除や、玄関をデッキブラシで遊びながら掃除してくれている。しかも、私が小言を言わなくてもベランダのタイルを剥がしてまでしてくれている。なんて奇跡なんでしょう。
私が断捨離や掃除で動いている姿を見ていて、自然に伝わるとはこのことだ。断捨離する前の毎日怒っていた私はもういない。いや、怒る時は怒るけどたまにになった。掃除や家事を一人でこなして、一人ぼっちであった過去の私はもういない。