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去年の夏…我が家にちょっとした事件が起きた

– Junon さん

去年の夏…我が家にちょっとした事件が起きた。

 

当時受験生であった次男と私はその日、夜遅くまで起きていた。勉強が終わり、次男がそろそろ寝ようかと妹と弟の寝ている部屋に行った時だった。突然、「蛇~っ!!」て叫ぶ声

 

蛇なんているわけないじゃない、と思いつつ内心慌てる私。次男の叫び声にさすが当時 中三の娘と小五の三男も寝ぼけ眼に起き上がった。

 

部屋に行ってみるとなにもいない。暗くて何かと間違えたんじゃないの!?って言いながら、うろちょろしてる私をよそに次男の行動は素早かった。懐中電灯を持ち出し蛇が逃げていったベッドの奥を照らす。一緒に見ながら、いないなぁ…っと障子をつたっていく……ベッドの下も荷物がいっぱいでなかなか探せない。ここは寝室……本当にいるならなんとしても見つけたい、と焦りながら探していると、「いたいた!!」っと次男。ほらねっと笑いながら…まだ子供であろう蛇が間違いなくそこにいた。マジか、どうする!?っと内心パニック。今は真夜中。でもなんとかせねば…

 

まずは部屋から出さなきゃっと障子を開けていたら、素直に廊下に出て行ってくれたが…狭い部屋も廊下も物だらけ。棚の下に入ってしまい、また見失う。少しずつ物をずらしながら、なんとか追いかけるが、とにかく荷物だらけですぐいなくなる。私たちも必死だがおそらく蛇さんも必死。奇妙な追いかけっこをしていくうちに、なっなんと廊下の奥にある観音扉の隙間から押入れに入ってしまった。まさにここは開かずの間………呆然と立ち尽くす私と次男。頭の中はフル回転。どうしようか。荷物だらけの押入れ。

 

知識が無いとは恐ろしい。その蛇がどんな蛇かもわからず、床に布団をひいて寝ている我が家にとって、寝ている間にまた出てきたらと思うと恐怖でしかない。途方にくれる私。でも次男はためらわず動き出した。もうやるしかない!!一つずつ蛇がついていないか確認しながら押入れの荷物を出す。狭い廊下はあっという間に足の踏み場がなくなり玄関までいっぱいになっていった。下段の荷物をすべて出したが蛇は現れず最後にシートが残った。おそらくそのシートの下に潜んでいるはず。

 

次男と二人、棒と箒を持ち、いくよっ!と覚悟を決めてそっとシートを外したら…なっなんとまるで神隠し。どこにもいない!さすがにお手上げ……。全部確認して出した荷物に紛れた?段ボールの中に入った?え~うそ~~この押入れのどこに出口があるの??二人で必死に探すも見あたらず。もうすでに時間は夜中3時。見渡す限り荷物だらけ。さすがに寝ている部屋には来ないだろうと話し、あきらめて寝ることにした。

 

私は、布団に入ったもの寝付けず。断捨離に出会っていたのに、忙しさを理由になかなか進んでいなかったことを反省し、明日からの3連休は絶対片付ける!!!と誓いながら朝方ようやく うとうと…としたと思いきや、今度はなんと大蛇に襲われる夢に悲鳴をあげて目が覚めた。

 

翌日から本格的に物と向き合っていった。最初は向き合うもなにも、ホントにがらくただらけ。何でこんなに物がたくさんある!?って自分でも呆れるほど。確かに要らないものは処分すればよいはずなのに、なんとなくもったいない、とかまだ使える、って押入れに詰め込んでいた。私にとって今必要なければ捨てればよいだけなのに、その概念すらなかった。入りきれなくなると廊下にあふれ、さらに収納を買い足して納めることの繰り返し。でもまたすぐにあふれ、面倒になり片付ける気力体力もなくなり放置されたものばかり。

 

平日はフルで仕事をし、四人の子育てに追われ自分の時間が皆無。必死に毎日を過ごしてきた自分と向き合いながら、少しずつ物を減らして行った。空いた家具やクリアケースの数々を処分。二段ベッドも解体。蛇の事件以来、意を決して断捨離に取り組み、ずいぶんと空間が見えてきた。

 

あれから一年半…今は簡単に捨てられない物たちが残っている。

 

最近ずっと手がつけられず後回しにしていたもの…。部屋にある電子ピアノと蛇事件当時、押入れに詰め込んであった数々の楽譜たちと向き合った。正直、ここからが本当の断捨離だなと痛感。色々な事が思い浮かび思考の整理がつかず、要るか要らないかの簡単なはずの判断ができない。あまりにも多くの思いが張り付いている。

 

ピアノ教師をしていた母親のもと、一才半にはすでにピアノを弾いていた自分。楽しかったはずの音楽が、いつの間にか”音が苦”になり葛藤していた頃の自分。母親との関係性、恩師との関係性……膨大な思いがあふれだし、苦しくなりすぎて結局手がつけられない日々が続いた。時に感情があふれ一人涙する日々…。断捨離を始めて、少しでも時間を見つけて、ひたすら捨ててきたけど…進めない日々が続いた。

 

あるとき、山下先生が何かでおっしゃっていた、”行動が先”とのお言葉が耳に飛び込んできた。なかなか手がつけられなかった楽譜を前にまずは動いてみた。とにかく段ボールからすべて出し、広げて要る、要らないか、その中間か。今の自分に、不要、不適、不快か……ただひたすら半ば機械的に動いてみた。動き始めたら、不思議。みるみるうちに気持ちの整理がついてきた。音大を卒業して演奏活動をしながら、子供たちに教えていた自分。結婚して、三人目が産まれる直前まで続けてきた音楽を、引越しを期にすべて手放してきた自分。

 

その後、音楽から敢えて遠ざかり四人の子育てと、主人に翻弄され、自分という存在を、自分の気持ちを捨て、すべて相手軸になり振り回されてきた自分と向き合う事ができた。

 

自営業の主人が倒れ、生活を支えるために始めた別世界の仕事。必死に働き続け10年…。2年前に離婚を決断してからはますます、時間的余裕が無くなったが、断捨離を通じて、自分を取り戻してこれた。今の自分が、どうしたいか、目の前の小さな一つ一つの選択が自分の人生なんだと。過去に囚われ、未来の不安と恐怖に思考が暴走していた自分にようやく気がつくことができた。

 

断捨離に終わりはない。まだまだ自分の周りの空間を理想的にクリエイトする道のりは長いけど、その道のりを楽しみたいと思う。

 

人に振り回されて自分軸がなく、どうしたいかすら、わからなくなっていた自分。その自分を責め続け一番大切なことが見えなくなっていた。

 

人生に正解はないのだろう。

 

自分自身がその時々、選択しているだけ。思い込みを外して動いてみる

 

ようやくここまで来れたかな。

 

断捨離は本当に人生の哲学書

 

人の数だけ人生がある…

 

断捨離に出会えて本当に良かった。

 

心からありがとうと言いたい。

 

PS.
山下先生、断捨離塾、メルマガ等いつも楽しみにしております。自分の気持ちを外に出すことをあまりしたことがなく、ためらいながらもこれも断捨離かと思い、投稿させていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。お身体に気をつけてこれからも是非ご活躍ください。

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