ホーム / 断捨離体験談2018(入選:シナモンさん)
家族解散!とはならずに。
– シナモン さん
去年の秋、自宅マンションの真下階の部屋が、フルリフォームして売り出されました。新築で入ったマンションですが、それから20年近く。どの家もそろそろ水周りや壁、床のリフォームを検討する時期でもあります。
早速見学に行きました。リノベーションの巧みさ、新しさ、壁や天井、床の張替えの綺麗さも流石ですが、なんと言っても、ほぼ家具や物の無い、広々とした空間!!!真下で同じ間取り、20年前に引っ越して来た時は、同じようだったはず。すっかり忘れ果てていた、その大きなスッキリ空間。
もちろん、売り出し中のリノベーションの部屋と、長年家族が住んでる部屋とを比べるのもおかしな話です。
でも、近づく事は出来るのでは?例えばリフォーム。例えば益々の断捨離。
壁や床の張替えを検討したら、借り住まいも必要?いっその事、マンションの買い替えも視野に入って来ました。調子に乗り過ぎというか、勢いがつきました。そんな勢いがつくほど、リノベーションマンションのスッキリ空間は衝撃だったのです。
家族も通勤時間の短縮になるならと、転居、買い替えに前向きになりました。益々勢いがつき、こうなると止まらないものですね。
早速マンション売却査定して貰うのですが、住みながらの査定だと、掃除も片付けもあり、家族の都合にも気を使います。ただ、それなりに物を絞っていたため、査定はスムーズに行きました。普段からの断捨離のおかげです。
マンションの売却が順当に行きそうなので、いよいよ転居する物件探しとなり、そこからが我が家の大波乱、大揉めの始まり。
我が家は、3LDKのマンションに、私と夫、成人の子供数人プラス犬二匹。それぞれ、次に住みたい場所、間取りなどの希望がマチマチだったのです。
定年間近の夫は、この際一気に生まれ故郷に帰りたくなって居ました。子供達は、なるべく都心に近いマンションか一戸建が希望。私独りなら都心部の小さいマンションで充分…
ここに来て、家族の好みや人生設計まで関わって来て、益々、バラバラ、お互いの希望のぶつかり合いです。
長年の会社勤めを終えて、故郷でゆったり生活したい夫を優先してあげたい。優先すべきでは無いか。古い実家の管理と整理も考えなければ。夫を一人暮らしさせて良いのか、出来るのかしら。親戚、知人、実家は、私も当然帰ると思っているだろうし。夫婦二人の第二ステージへの希望がこんなに食い違っているなんて、残念で寂しい。成人している子供は、それぞれ自活すれば良いはず。でも夫婦で田舎に帰って、子供達の実家が無くなるのは、どうなの?第一私は実家に帰りたく無いのに。
随分悩み、家族解散!?一歩手前までの時も有りました。夫や子供達とも喧嘩しながら話し合いました。そうして、私と子供は関東に残り、夫は故郷に帰る事を決断しましたどちらも当初の希望通りになった感じです。
去年の秋に降って来た転居話。数ヶ月で自宅マンションの売却完了。四月に新しい自宅に引っ越し、夫は故郷に帰りました。この間、僅か半年です。最終的に家族が協力出来たのが、一番嬉しく有難いです。大げさに言えば、家族の再結成かも知れません。
物も人もお金も動かし、こんなにも大きな決断を出来たのは、断捨離で小さな選択と決断を繰り返し来たから。それは、家族それぞれにも伝わっていました。
実はこの家、前の3LDKより小さいです。あんなに広い空間を望んたのに、この小さな家に大満足しているのは何故かしら?小さな家は、物も動きも省エネで、ゆっくり生活出来るから。
今は、田舎生活に落ち着いている夫も、小さな家を満喫している私も子供達も、これから先、気持ちや身体や周りも変わって行くでしょう。それを恐れず、受け入れる勇気と覚悟。
今、ここ、私はご機嫌だから!
と、ここまで勢いで書いていましたが、ひでこ先生の新作が、「定年後の断捨離」!?!本を読んでから、もう一度推敲すべきかしら?いやいや、読後は、また新しい視点の断捨離出来るから、このまま、勇気を持って応募します。