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思い悩みストレスマックスの私が笑った日

– なっつーさん

 

働き盛りの主人が亡くなり10年が過ぎたころ義母が事故を起こしました。主人と義父母は自営業をしていて、子供ができたころに同居していたのですが気ままで我の強い義母に主人の方が音を上げて別居することになりました。
 
「朝から晩まであの人の勝手気ままに振り回されるのは疲れた。家を出たい」と。適度な距離と義父の制御があって、穏やかな生活を送っていました。
 

そんなある日突然主人が亡くなり事態は急変しました。私は子供の事を最優先にすることを決心して家を手放し自営業のお店を閉じ、息子と娘との三人の暮らしが始まりました。
 
持ち家から借家に引っ越すとき詰め込められるだけ荷物を運びました、入りきれないものは主人と私の実家へ置いてもらいました。今思えば不安からものを手放すことができなかったのだと思います。
 

三間(さんけん)ほどの大きな押し入れは隙間なくもので埋め尽くされていました。部屋の中もベッドや机、食卓、たんすで空間もなく圧迫感でいっぱいでした。こんまりさんの「ときめく」もので片づけようとチャレンジしてみてもすでに土砂の下敷きになって溺れて瀕死状態の私は考える気力さえありません。「ときめく」という感情が分かりませんでした。
 

その頃、偶然ひでこさんをテレビ番組でみてから「今」「ここ」「私」と呪文のように言いながら少しずつモノを減らすことができました。ひでこさんが言っていたできるものから繰り返し見直す事と行動することを心掛け自分流で断捨離を行い部屋もだんだんとすっきりしていました。
 

義母との関係は色々ありましたが子供たちが成長して家を出るころには、お互い年を取って穏やかになっていました。義父母のところへ、月に1、2度と足を運ぶようになり雑談をして帰るような良い関係ができていました。
 
心にも余裕ができてきたからだとおもいました。義父を見送りひとり暮らしをする義母が事故を起こした時、幸い誰もけがはなく車が少しへこんだだけ・・・
 
でも、年齢的にも大事故を起こす前に免許返納したほうがいいと息子が説得。それから間もなく老後を思いやり共同生活をすることに。
 

同居ではなく、嫁としてではなく。あくまでシェアハウスとして。それぞれの生活パターンをもつ息子と私と義母。食事の時間も寝る時間も全く違うので「無理に合わせず強いることなく生活する」をルールに共同生活は始まりました。
 
最初は共有スペースも快適にと協力して断捨離を進めました。空間ができて食器棚も使いやすくなってきたと思うといつの間にか元に戻るようになってきました。一度仕分けたモノが収まっているのです。
 

本で断捨離を読んだだけでは太刀打ちできないと色々な場面で思うことがあり、本格的に学ぶことにしました。しかし、益々難しいことになっていきました。
 

長年ため込んだモノへの執着も、簡単に考えを変えられない年齢になっていることも理解できましたが、我慢ならないことが次々におこりました。
 
我を通しはじめたのです。私自身までも思い通りにしようと私の空間やこころまで土足ではいってきました。息子が間に入り取り決めたルールやこれからの話し合いをしましたが意固地になっていくばかり。
 

私は家にいるのが嫌になっていました。摩擦を起こさないようになるべく時間を共有しないようにすれ違う生活をして、外で時間をつぶすことが多くなってきたとき気が付きました。
 
あれ?家に私の居場所がない。安心してくつろげる場所がない。断捨離ですっきりした自室にいながら義母の気配に気を配り生活しているわたし。
 

何に遠慮してこんなところで時間をつぶしているの?悲しさと虚しさと怒りが湧いていてきました。私の人生の時間がもったいない!人を思いやるどころではない!私自身がなくなってしまう!こんなの私が望んでいる人生じゃない!子供たちを社会へ送り出しこれからは自分の人生を自由に生きるはずだったのに。私は家を出ることを決心しました。
 

乞われて共同生活を始めたわけではない。ひとり気ままに暮らしていた義母を勝手に年取って大変だろうと思いこみ、それは亡き夫への愛情?思いやり?と勘違いしていたのかもしれない。暴言や恨み言を覚悟して、職場が遠くなることを理由にして家を出ると伝えました。どんなことを言われようがひるまない心構えでいる私に返ってきた言葉は
 

「良かったねー♪いつ引っ越すの?」今にも踊りだしそうな・・・歌いだしそうな様子。しばし放心してしまいました。
 
「あらー、寂しくなるな」と言う言葉と裏腹にこれまで見たことのないこぼれそうな笑顔をおさえながら言った言葉は「引っ越したらもうここへは帰ってこないんだよね!?」
 

??? 
想像していた反応と違う言葉。その真意を理解できずにあっけにとられていると追い打ちをかけるように「荷物は運んだらもう来ることないんだよね?」
 
置いておきたいモノもあるしたまに様子見ながら来ようかと思っていた私に「荷物はみんなもっていくんだよね?」「そうしたらもうこなくていいんだよね?」とたたみかけられ
 

ついには「私の老後は心配しないでいいから。寝たきりになってもわたしはお国に見てもらうから、あなたの世話にはならないわ」とまで言われてしまいました・・・
 

その時は義母との関係を断つまでは考えておらず距離を置くことでこれまでの関係性を新しいものにしようと考えていた私に、まさかの逆断捨離?!スパっと 逆・断・捨・離!!されました。笑わずにはいられません!吹き出しそうになりました。
 

私って冷たい、ひどい人間じゃないか?とまで思い悩みしがらみに自分から縛られていた。その心のエネルギーと時間はなんだったのでしょう?
 
滑稽に思えてなりませんでした。あれだけ好き放題に遠慮なく言葉選ばず吐き出していた義母が、私に対してストレスを抱えていたのだと可笑しくなりました。
 

同じ空間を共有していなければ今の展開はなく、ずっと心の奥に重しとなり「老後を見なければいけない」「みてあげられない」ダメな私とゆう思いに囚われていたと思います。
 
私は、モノが減らず何所もかしこも義母のテリトリー状態に違和感を持ち、義母自体も自分のテリトリーにいる私に違和感を持ったときに、ある意味円満に?その時を待っていたかのように?互いの関係性の断捨離ができたように思います。
 

50代半ばにして自分の人生に向き合うことができた一年前の出来事です。目に見える事はもちろんですが、見えない関係性も見て見極めて見切ってこれからの自分の人生を断捨離で広げていきたいとおもいます。

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