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母が劇的に変わり始めました

– M.Sさん(2012年 グランプリ)

 

私が断捨離に出会ったのは、去年の秋頃。

その一年ほど前、本屋さんでたまたまコラム入りの手帳を手にしました。

 

その中の一文から、私は目が離せなくなりました。

 

「あなたは自分の人生を生きていますか?」

 

どうしても気になり、悩んだ末に手帳を購入しました。

 

日々の時間の使い方から、自分に向き合うように出来ているその手帳を通して、

私は自分の人生を生きておらず、その事実に向き合う必要性を感じました。

いろんな本で知識を得ながらセミナーにも通い、過去と自分に向き合い始めました。

 

そんな時、「断捨離」の本に出会いました。

 

最初はインパクトある表紙が目に止まり、ぱらぱらと読んだだけでしたが

自分にとことん向き合う必要性を感じていた私は

「物と向き合うことで自分と向き合う」という断捨離に取り組む事を決めました。

 

10年前に引っ越してから、手付かずだった荷物を紐解き

不燃40リットルのゴミ袋を20~30は捨てました。

 

一度も使った事がない客布団。

子供が小さくて危ないから使えなくなった外国製ガラステーブル。

祖父母が、店内のお雛様とお内裏さまを全部出すよう頼んで

一番綺麗な顔の二人を選んでくれたと聞いていた

大切だけど、もう飾る事のない7段飾りの雛人形も供養に出しました。

 

もちろん、どれもすんなり捨てられた訳ではありません。

ひとつひとつに思い出や思い入れがあり、捨てる痛みは存分に味わいました。

 

でも、自分が自分の人生を生きていなかった事を知り(他人軸)

その原因が、自分の育った家庭環境にあった事を学び、

その根本が両親それぞれの家庭や習慣にあった事が分かりました。

 

両親に愛情を沢山貰って育ったと思っていた私にとって、ショックな事実でした。

 

いえ、愛情は沢山貰っていました。

 

家庭環境が複雑で親の愛を感じられずに育った父は、愛情表現したくてもその方法が分かりません。

 

満たされないココロを大量の物で埋め、城壁を作ることで自分を守ろうと必死な父。

 

農地改革後、地主だった母の実家は貧困に見舞われ、

小学校の校長となった厳しい祖父と、ひたすら家と家族の為に尽くしている祖母。

 

そこで長女として生まれ、女性は尽くすもの我慢するのが当たり前と学んだ母。

 

二人は私に自分たちがした苦労はさせまいと

精一杯の沢山の愛情をそそいでくれました。

 

でも、いつも不安が根底にある父は、母に対しては譲ることをせず

我慢するのが当たり前と思って生きてきた母は、ひたすら我慢する事を選択する日々。

 

私に好きな物を買ってあげる余裕が欲しいと思っていたであろう母は

私が小学生の時に、父の反対を押し切って働きに出ました。

 

その全てを、幼い私は感じていました。

 

だから、自分の欲求を口に出す事が出来なくなりました。

 

父は家族の為に働いてくれている

母は自分の為に、大変な思いをして働きに出ている。

 

これ以上迷惑はかけられない。

 

淋しくても淋しいと言えず

欲しい物もあまり負担をかけない物を自然に選ぶようになり

他人に否定されるような選択はしなくなりました。

 

他人軸、自己肯定感の低い自分が幸せを感じられる事はありません。

小学校の頃から、どうして自分は生まれて来たのだろうと考える様な子供でした。

 

断捨離で自分と向き合ううちに、そんな現実がつまびらかになってきました。

 

私が一番怖かった事。

 

それは子供たちに、

この知らなかったが故に身にしみついている、不必要な思考パターンの数々を引き継いでしまう事でした。

 

彼らに自分の人生を生きて幸せになって貰う為には、

まず自分が健全な思考にならなければなりません。

 

今までの価値観、考え方が一体どこから来ているのか

捨てられない物に張り付いている観念から、思考のクセを見ることが出来ました。

 

絶対に子供たちに引き継ぎたくない一心で

断捨離しながら物と自分と過去に、必死で向き合い手放していく苦しい苦しい1年でした。

 

やっと、自分軸が分かり始めると、今度は母の事が気になりました。

 

二世帯で生活しているので、私が出す大量のゴミを、最初は横目で見ているだけでしたが

 

お雛様を供養に出し使えそうな物までゴミ袋に入って家の前に並び始めると

さすがに「どうしたの?」 と聞かずにはいられない様子でした。

 

母にも教えてあげたかった。

 

でも、こればかりは自分で気付いて乗り越えていくしか道はないのです。

 

母が随分長い間、採用してきた観念を手放して行く為に

一番分かりやすいのは、やはり「断捨離」で物と向き合いながら

自分を解放していく事だと思いました。

 

興味を持ってくれたので、「断捨離」の本をプレゼントしました。

 

ひでこさんのバッサリトークを体験したら、加速するかもしれないと思い

今年はじめの新宿の紀伊国屋である出版記念講演に誘いました。

 

会場内を歩きながら、質問者の問いに直球で答えていくひでこさんを生で見て

感銘を受けていた母。

 

私も、もっと知りたくなり1月の「プラチナセミナー」に参加させて頂きました。

 

その後、母も「ベーシックセミナー」「アドバンスセミナー」に参加して

すっかりダンシャリアンになりました。

 

そのころ「断捨離トレーナー講習生募集」のメールが。

 

今年いっぱいで嘱託も終わり、今の職場を離れることが決まっていた母。

ちょうどいいタイミングなのでは?と思っていたら

母から「どう思う?」と聞かれました。

 

本当はとても勧めたかったのですが、

「いいと思う。でも、相当の覚悟が必要だよ。」と答えました。

 

自分の経験から、前に進む為に自分と過去に徹底的に向き合うことが必須であること。

でもそれは、やすやすと出来ることではなく、とてもココロの痛みを伴う為

相当のコミットが必要である事。

 

その為には自分で決めないと頑張れないと思ったからです。

 

でも、ココロの中では「母にとっては最大最後のチャンスだろう。頑張ってトライして欲しい」

と思いつつ見守りました。

 

数日後「やっぱり、申し込んでみようと思うんだけど」

と報告を受け「きた~(^o^)/」と思いました。

 

私の母は、トレーナー講習生でお世話になっている芥川幸代です。

いつもお世話になっております。

 

応援すると決めたは物の、講習会が始まってからは私も家族も大変でした(笑)

 

「チャットメールとやらをやらなきゃいけないみたいなんだけどなに?」

「・・・まずパソコンかスマホを買わないといけないね」

 

主人に相談して、パソコンが届くと

 

「ブログやらなきゃいけないみたいなんだけど(涙)」

「私も少し前に始めたから少しは分かるよ、一緒に頑張ろう」

 

「必読書がこんなにでた(涙)」

・・・

 

講習会に行く度に、進んでいる他の講習生を見ては落ち込み

パソコンの前でため息をつく母。

 

最初の頃、ことがあるとあるごとに呼ばれる私も

仕事と家事と子育ての合間をぬってやっと捻出する、自分の勉強の時間を

母とともにパソコンに向かう時間に費やす日が続くと

言えないもののイライラすることが多々ありました。

 

でも、今まで何も恩返しできていなかったので

これが親孝かもしれないと私も時間の許す限り協力しました。

 

講習会に3・4回通ううちに、母が劇的に変わり始めました。

 

「ひでこさんとよしいちゃんと写真撮ってもらった!!」と

嬉しいそうに話す母に、写真を見せて貰うと

何十年ぶりに見る心からの笑顔の母がいました。

 

そして

「楽しい!断捨離に出会わせてくれてありがとう」

と言ってくれました。

 

その時は「良かったね、頑張ってね」と伝えるのが精一杯でしたが

2階に上がってからは涙が止まりませんでした。

あんなに嬉しいそうな母の顔は生まれて初めて見た気がしました。

 

私たちの為にではなく

母が生き生きと自分の人生を生きる事に許可を出せた瞬間でした。

 

そして、同時に私も解放されたのです。

どこかで自分だけ、自分の幸せの為に生きる事に罪悪感を感じていたのです。

 

それからも

 

「今度はフェイスブックだって(涙)」

「ブログ村に参加するってどうする事?」

 

と、次々に押し寄せてくる難題に、私の手におえないと主人も出動し、

子供たちは夜遅くまで母にかかりかかりきりになっても文句も言わず、勝手に寝てくれたりして

家族総動員で向き合って来ました。

 

一人でブログの記事を書けるようになった母のブログを

いち読者として読んでいると

「短い時間で随分頑張ってここまで来たなぁ」と感動します。

 

昔から頑張りやの母。

この3ヶ月で、母は物事のとらえ方が変わり、とても明るくなりました。

 

これもやましたひでこさんのお陰さま

断捨離のお陰さま

そして、断捨離に関わる全ての方々のお陰です。

 

感謝の気持ちでいっぱいです。

 

私も母もやっとスタートライン

まだまだ螺旋階段を登る途中です。

 

それからも日々、意識的に選択し、ごきげんに生きて行きたいと思っております。

 

 

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