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2020/09/09(水)

【川畑のぶこ】男女間のミスコミュニケーション

カテゴリー:.新着情報, 川畑のぶこ

 

今日は、みなさまからのご相談をお休みし、
近況の出来事を交え、
川畑のぶこの所感をお伝えします。

*  *  *  *  *

FROM 川畑のぶこ

過去にない大型台風が
沖縄から九州を襲いました。

被害に遭われた方々へ
心よりお見舞い申し上げます。

私の実家は南西諸島の
沖永良部島で、台風銀座です。

今回も奄美は直撃の予測だったのと、
実家は築90数年の木造家屋のため、
流石に今回の台風には
持ち堪えられないかもしれないと、
86歳の両親の避難を促しました。

がしかし、
その説得に12時間もかかってしまい、
幾たびも試練を乗り越えてきている
経験豊かな高齢者を説得することの
難しさを実感しました。

曲がりなりにも心理畑の人間として、
いびつなコミュニケーションだったなぁと、
反省しきりですが、その経緯と考察を
みなさんとシェアしたいと思います。

台風が接近する土曜の午前9時、
実家に電話したときは、
親に避難する意思は微塵もなく、
避難を促すと、なんと斬新なアイデア!
みたいな反応をされました。

今回の台風が過去にない規模であることを、
データもって説明しながら、愛情を込めて
穏やかに避難をうながしたのですが、
母と父は難なく了解して、
ありがとうと電話を切りました。

私はこれですべて一件落着と思っていました。

ところが、午後になってもまだ家にいます。

再度同じやりとりをして、
再度母が了解し、
ありがとうと電話を切りました。

ところが、夕刻になってもまだ家にいます。

18時に、島留学中で同居している
ティーンエイジャーの甥に、
いったいいつ避難するのか尋ねると、

「うーん、わかんなーい。
おじいちゃんもおばあちゃんも、
そういう感じではないかなぁ…」

と、甥も一緒に呑気です。

実家に緊急性は微塵も
感じられませんでした。

そうか、父と母お得意の、
すっとぼけ戦法なんだなと
ようやく感づきました。

うるさい娘の言うことをかわすときに、
同意した風を装いつつ、
陰では言われたとおりにはしない、
彼らのしなやかな戦法です。

今回ばかりは命がかかっていますから、
再度、父に電話口にきてもらい、
島を直撃した場合、いかに事態が深刻かを、
丁寧に数字や過去の類似ケースの
被害状況を提示しながら説明しました。

が、そんなデータより、
過去の経験が優るようで、

「歴史に刻まれる沖永良部台風も
乗り越えてきているから」

「家は90年持っているから」

「風が強くなったら避難するから」

「風呂釜に入っとくから大丈夫」

と、話がまったく噛み合いません。

それでも最後は「わかったそうするよ」
と面倒臭そうに電話を切ります。

もはやその言葉を信じない私は、
20時に電話をすると、
予想通りまだ家にいました。

町内のスピーカーからは
避難勧告が繰り返し流れています。

いいかげん、私もブチ切れまして、
「さっさと避難しなさーい!!」と、
近所に轟くボリュームの命令モードに突入です。

心理ケアもコミュニケーション法も
へったくれもありません。

すると、ようやく父の本音が出ました。

「家が飛ぶことなんかないさ」

「たくさんの金をかけて
バッチリ修繕してきたんだ」

「家が飛ぶときはエラブ(沖永良部島)
全部が飛ぶとき、すべてパアになるときだ。」

「すべてがパアになればそれで終わりだ。
(生きている)意味ないんだ。」

と。

ついに、出~た~なぁ~と、
私が切り返しをかけようとするや否や、

横から9歳の息子が間髪いれずに、

「おじいちゃん!
でもおじいちゃんの命は大事だよ!
命があれば、いくらでもやりなおしが
できるよ!だから避難して!」

と割り込みました。

最終的に場を治めたのは、
この息子の一言だったのです。

一瞬、魔を置いて、
「あー、ありがとうよ!
わかったよ避難するよ。」と。

仕方なさと、ありがたさと、
ふてくされとが3分の1ずつの
ブレンドみたいな返答がありました。

それでもすっとぼけ戦法続行の
可能性があるので、念のため、
2軒隣のコンクリート家屋の親戚の家に
事情を説明し、フォローをお願いすると、
ちょうど母から「21時半くらいに避難に行く」
と連絡が入ったそうです。

1時間半後!?いまでしょ?!
とツッコミたくなりましたが、とりあえず、
暴風圏に入る前ではあるのでOKとし、
親戚宅にチェックインしたことを
確認して安心して就寝しました。

ふぅ…
徒歩30秒の避難所の遠かったこと…

結果的に、島の直撃は免れ、
前回の台風よりも弱い風だったとのことで、
ことなきを得ましたが、いやいや、疲れました。

翌日親戚の家に電話をすると、
午前9時前には、両親と甥は
とっとと帰宅していました。

我が家の台風バロメーターは、
裏庭に植えてあるバナナの木が
倒れるか否かなのですが、
今回の台風では一本も倒れず、
バナナを損なうこともなかったとのこと。

父いわく、
「まったく、恥ずかしい思いをしたよ」と。

いったい誰によ!という言葉を飲み込んで、
「から騒ぎで済んで本当によかったね」
と返しました。

あとで聞いたところでは、
前日も、母と甥には避難を促し、
自分は家に残ると主張していたとか。

そう、私の父に対する態度は、
災害弱者の高齢者であるのに対し、
父のセルフイメージはといえば、
バリバリ現役の難攻不落城の
城主だったのです。

避難は恥。

恥をさらしてまで生きる意味はない。

城が崩れるときは己の人生が崩れるとき、

という覚悟をもった侍でした。

人生、カッコいいかカッコ悪いかがキモ。

そういえば、昔から父は酔っぱらうとよく
「とおちゃん、かっこいいぜぇ〜」
とごきげんに自画自賛していましたし、
人に何かを依頼しようとすると
「そんなのカッコ悪いやー」
と頑なに拒むことが多々ありました。

私はこの辺の男としての信念や人生観、
スピリチュアリティーとしての侍魂を
汲むことなく、愛情さえ伝われば、とか、
データをもって事実をきちんと伝えればなど、
理詰で攻めたのが今回の戦を
いたずらに長引かせた原因と見ています。

「祖父と父が守ってきた家は
言うまでもなく天下一!ただ、
今回の台風はどこの難攻不落城も
危険なレベルで、城主たちは
避難を強いられるレベルらしいよー」

「勇気ある退陣も、
潔く優れた戦略で、超カッコいい♪」

くらい伝えられればよかったかなと。

ただし、やはり孫パワーには
優らなかったかもしれませんが。

娘に指図されて動くのはカッコ悪いけれど、
孫にねだられて避難したならご愛敬で
周囲にもなんとなく体裁が整う。

そんな心理を読み取り、
孫をとっとと使う智恵が
私には欠けていました。

さあ、今回の大型台風を乗り越え、
さらに経験値を上げてしまった父。

今後も災害時にどう向き合うか、
智恵比べはまだまだ続きそうです…

このようなやりとりは、
父と娘に限らず、夫婦や男女間でも
多く見られるミスコミュニケーションですね。

相手のニーズがどこにあるのかを
読み間違えると、いたずらに不毛のやりとりが
続いてしまい、愛情ゆえのやりとりが、
憎しみを産んでしまいますから
注意しないといけません。

そんな反省をもちながら、
男女の問題にまつわるお話など、
みなさんと一緒にオンラインで
シェアしたいと思います。

ぜひご参加くださいませ。
 ↓
川畑のぶこZoom講演会
※お申し込みは本日9月9日(水)まで

– 川畑のぶこ

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◎編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━

大事に至らず何よりでした、、*

良かれと思って言ったことが
理解されなかったり、
逆に、相手の発言の意図が
理解できなかったりと、
ミスコミュニケーションって
本当によく起こりますよね。

昔は、なぜこんなすれ違いが
起こるのかわからず、憤りを感じたり、
悩んだりしていたのですが、
心理学に興味を持ち始めてから
こういった状況を少し冷静に
受け止められるようになりました。

もしかすると、あなたも
人間の心理、特に男女の心理について
知ることで、今抱えている問題や悩みの
解決の糸口が見つかるかもしれません。

間中亜衣

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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