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2020/08/19(水)

【川畑のぶこ】Q.義父母の介護に疲れました

カテゴリー:.新着情報, 川畑のぶこ

 

Q.義父母の介護に疲れました

58歳の主婦です。
主人の実家に2世帯同居をしています。

義父も義母もいい人でしたが
玄関が一つなどいろいろと
気を遣うことが多いのですが
なんとかやって来ました。

ここ数年義母の認知症がひどくなり、
暴言など大変な目に遭いながらも
食事の支度などで義父母を支えてきました。

義母はずっとお姑さん、
お姑さん小姑の面倒まで見てきた人で、
うちの家族のなかでは嫁がやるのが
当たり前という考えでした。

色々あって、
今は義母が施設に入りましたが、
義父は同居なので日々の生活のサポートを
私がしています。

自分が年齢的に老いていくのを感じるなか、
いつまで、義父母のことで制約されるのか
と思うと、もう嫌でたまりません。

主人とは仲がいいと思っていましたが
「親のことを嫌がっているような人と
仲良くできるわけないだろう」とか、

私はどうしたいのか考えると
「早く死んでほしいと思っているなんて
人間としてどうなの」と考えてしまい、
自分が死んでしまってもいいや
と思ってしまいます。

毎日何もやる気がせず、
暗い気持ちになっています。

いつまでも続かないよという人もいますが、
今87歳の義父がお爺さんのように
97歳まで生きているかもしれません。

あと何年この生活が続くのかと思うと。
また、義父が亡くなって急に明るい気持ちに
なるなんてひどいと思ってしまうと、
どうにもなりません。

どうしたらよいでしょうか?

【おにちゃん・50代・塾経営】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

おにちゃんの誠実さが伝わってきます。

認知症のお義母さまの暴言など、
病気の周辺症状にも耐えながら
よくやってこられましたね。

高齢化社会ではおにちゃんと
同じような悩みを抱えていらっしゃる方が
多くいることと思いますし、おにちゃんの声は
そのような人たちの代弁を
していることと思います。

ご主人とはこれまでどおり
仲良くやっていくつもりだけれども、
義父母の面倒をみることによる制約からは
免れたいと思っていらっしゃるのですね。

ご主人の言葉に罪悪感を
持たれていることと思いますが、
まず、区別していただきたいのは、
ご主人の言う「親を嫌がる人」というのは
主に親の人格を否定する人
という意味だと思うのです。

ところが、おにちゃんは、
親の世話などによる制約、すなわち
義父母との関係において発生している
自由の無さを嫌がっているのですよね。

自分の時間もあり、自己充足できていたら、
ある程度のお世話は苦にならない
ということも考えられます。

親をとるのか、自分の自由をとるのか、
とどちらかに白黒はっきりさせなければいけない
という考え方だと、前者は自分が消耗してしまい、
後者は薄情な気がして辛くなるでしょう。

でも、適度に両方であればどうでしょう?

もちろん「適度」には、
お義母さまの認知症の周辺症状による
暴言やひどいふるまい、また家にいることで
安全が担保されない場合など、それに耐え、
嫁がずっと管理し続ける必要はなく、
施設に入所させることを含みます。

おにちゃんは、病理に対して
対処しているのであって、
親の人格を否定して
つけ離すわけではありませんよね。

そこを明確に区別されると良いと思います。

お義父さまのお世話にしても、
常に義父のことを最優先して、
おにちゃんのすべての時間を
犠牲にする必要はありません。

そのようにしている限り、
おにちゃんの心と身体のエネルギーは
枯渇してお義父さまのことも、ご主人のことも、
そして自分のことも嫌になってしまうかもしれません。

そのような状況が続くと、
おにちゃんご自身が体調を崩してしまい、
人の介護どころではなくなってしまいます。

くりかえし、このような状況が嫌なのであって、
人を憎んでいるわけではないことを認め、
ご主人ともそのことを話してみてはいかがでしょうか。

もしかしたら、おにちゃんばかりが気負っていて、
ご主人は「自分の時間くらい取ったら良いよ」
と難なく受け入れてくれるかもしれませんよ。

相手(夫や義父母)が許していないのではなく、
自分自身が許せていないことも多いのです。

「高齢の親が苦しんでいるときに、
自分のことなど優先してはいけない!」
という自縛です。

もし、ご主人がおにちゃんが
自分の時間や自由を捨ててでも、
自分の親の面倒を見るべきだ
という姿勢であれば、これはおにちゃんが
幸せに生きる権利の剥奪になります。

そこにはきちんと立ち上がるべきです。

人として義父母のことは敬意を払い
認めていること、ただ、置かれている状況が
心身を蝕んでいること、自分の時間や自由が
欲しいことを伝えてみてください。

相手への優しさは大切ですが、
同じように自分自身への優しさを
大切にされてください。

– 川畑のぶこ

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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