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2015/04/08(水)

【川畑のぶこ】朝5時起きしてでも見たいもの…

カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

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やましたひでこ公式メールマガジン「断捨離」
2015・4.8 No.1287

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◆今日の断捨離 「朝5時起きしてでも見たいもの…」

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先日、NHKのEテレの「心の時代」という番組で
「怒りの炎を抱きしめる」という
ティクナットハン禅師の特集があり、
食い入るように見ました。

 

5月に聖路加のマインドフルネス研修で
タイ(ハン禅師を慕ってこう呼びます)に
お会い出来ることを楽しみにしていたのだけれど、
タイが体調不良で叶わなくなってしまった事もあり、
彼のメッセージをしかと受け止める姿勢で
この番組をとても楽しみにしていました。

 

結果、5時に起きるプレッシャーと
ワクワク感で昨晩は一睡も眠れず、
徹夜となってしまった…

 

怒りの感情は私たちのエネルギーを
奪いQOLを一気に下げてしまうし、出来れば持ちたくない感情。

 

では持ちたくないからと言って、
持たないようにできるかといえばそれもまた難しく、
「怒ってはいけない」と抑圧すればするほど、
そのエネルギーは無意識下に封じ込まれて、
いつかはけ口を求め爆発してしまう。

 

タイはその怒りを「抱きしめる」という。

 

怒りの感情というのは、
概ね「かくあるべき」という信念と、
その信念を相手に押し付ける態度から湧き起こってくる。

 

その価値にそぐわないことがあれば、
相手や状況を否定し、
自分の理想通りになることを求める態度。

 

すなわち、「自分が正しい」「相手が悪い」という態度。

 

ところが、何が正しく、何が悪いかということは
それぞれの置かれている状況や場所、
また時間によって、時として、気分や体調によってもコロコロと変わるもの。

 

たとえばこうだ。

 

私は今3歳の息子がいるけれど、
子どもがいないときはラッシュアワーの電車に
ベビーカーで乗り入れるような母親がいれば
「まったく非常識だなぁ」と、
己の常識をあたかも万人の常識かのごとく、イライラしたものだ。

 

ところがいざ自分が仕事をしながら
育児もする立場になったならどうかといえば…

 

時間通りにベビーシッターが表れず、
職場まで子どもを連れて行かなければならなくなったなら
「なぜ電車にベビーカーの優先スペースが無いのだ!」
「なぜ困っている私(たち)に他の乗客はもっと配慮しないのだ!」と、
どこかの誰かに向けて怒るわけで。

そう、いつも私が正しく、悪いのは相手。

 

このように、自分の立場や都合が変わるたびに、
外界に変わってもらうよう望むのは効果的かと問われたなら…

 

答えはノー。

 

人生、全てが思い通りにいくということはないので。

 

それでも仮に、
私が無理矢理全て自分の主張を通したとして、
そこに求める調和や幸せがあるかと問われたなら…

 

やっぱり答えはノー。

 

一瞬の憂さ晴らしや気休めには
なるかもしれないけれど、
自分の望む平和からはどんどん離れてしまう。

 

早かれ遅かれ、蒔いた種を刈り取らなければならないときが訪れるだろう。

 

相手がムリに折れている、
あるいは折れているふりをしているような場合は、
己がパワーを得たような感覚を得て、
いっときは自尊心が満たされるかもしれない。

 

でも、平和な関係からはいよいよ離れるし、
時として相手からさらなる悪感情をいだかれることになるだろう。

 

また自分自身も相手に対して常に疑心暗鬼となるだろう。

 

まさに負のスパイラル。

 

タイの映像の中に非常に興味深いシーンがあった。

 

彼は蓮の茎を手にとり、
茎の右端を右派に、
左端を左派にみたてて話をする。

 

右派は左派さえいなくなれば全てはうまくいくと信じている。
逆に左派は右派さえいなくなれば全てはうまくいくと信じている。

 

右端は強行突破で、茎の半分を切り落とすのだけど、
切り落とすや否や、切り落とした断片そのものが左端(=左派)になるわけで。

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切っても切っても常に左端はついてくる、
むしろだんだん自分に近づいてくる。

 

対象との距離や形状が若干変わるだけで
依然左端が存在するということ自体は変わらない。

 

すなわち、左がなければ右も存在しない。

私たちはそのような相互共存=”Interbeing”によって
成り立っているのであって、
どちらかだけが正しくそちらかだけが
存在すれば良いという事はないと説く。

 

蓮の花は泥があるからこそ存在し、
泥は汚いからと排除してしまっては、
蓮そのものも存在出来ないのだと。

 

非二元的なのだと。

 

ではどうすれば良いのか…
それは全てを受け入れ、包み込むということ。

 

右は左を、左は右を受け容れる。
そのためには互いの視点や関係性に気づくという作業が必要となると。

 

じっくり観察して、
自分の持っている視点にきづき、
相手の持っている視点にきづく。

 

そして、それらがどう作用しているか
その関係性に気づく。

 

じっくり観察して、
自分の動機に気づき、
相手の動機に気づく。

 

そして、それらがどう作用しているか
その関係性に気づく。

 

ひたすらじっくりと観察して
裁くこと無く、起きていることを
あるがままに洞察して、
それを慈悲の心で包み込む。

 

怒りを切り離そうとせず、
その怒りを見つめ、そのお世話をする。

 

そう、泣いている赤子を母親があやして面倒を見るように、
自分自身の怒りをなだめて世話する姿勢が大事となってくる。

 

自分は相手の好みの通りではないけれども、
自分なりのその時点での最善を尽くしている。

 

その自分を受け容れ認める。

 

相手は自分の好みの通りではないけれども、
相手なりにその時点での最善を尽くしている。

 

その相手を受け容れ認める。

 

それぞれの最善が作用した結果が
自分の好みや都合通りのものであれなかれ、
それらを慈悲の心で包み込み、微笑む。

 

我が子が親の好みの通りではないにしろ、
不器用ながらにその時点での最善を尽くして
一生懸命前進している姿を温かく包み込み微笑むように…

 

呼吸に気づき、呼吸に帰り、自分を取り戻す。

 

ちなみに、私はベビーカー事件レベルでの
怒りにこのような慈悲瞑想を実践するわけだけど、
タイはこれを共に平和活動を行ってきた
4人の仲間が戦争で殺められたときに、

 

また、良き友であり同志のマーチン・ルーサー・キング牧師が暗殺されたときに、
じっくりと時間をかけて慈悲瞑想を行い怒りの面倒を見る。

 

戦友をベトナム兵に殺された腹いせに、
ベトナム人の罪無き子ども5人を毒殺し、
以来眠れぬ日々を過ごしたアメリカ兵に対して共に慈悲瞑想を行う。

 

結果そのアメリカ兵は…

再放送でご確認ください ↓

☆こころの時代 シリーズ 禅僧ティク・ナット・ハン 第一回「怒りの炎を抱きしめる」
再放送は4月11日(土)13時&#12316; (2回連続放送の第一回目)
http://www4.nhk.or.jp/kokoro/x/2015-04-05/31/5001/

☆そして、ティクナットハンの教えを伝える
プラムヴィレッジ僧侶団来日によるマインドフルネス瞑想会はこちら↓
http://tnhjapan.org

ちなみに、私の方でコーディネートさせていただいている、
聖路加国際病院精神腫瘍科主催の医療・心理関係者向けマインドフルネス研修会の方は、

おかげさまで、受付開始後一ヶ月ほどで満席となり、
現在100人ほどのキャンセル待ちという状態になっています。

 

それ以外のイベントはまだゆとりがあるようですので、
興味のある方、怒りのお世話の仕方を学びたい方はぜひご参加されてください。

 

Breathe & Smile…

 

PS
水曜日の断捨離メルマガでは
お寄せいただいた質問の中から
一つ取り上げてお答えしています。
(不定期)

 

あなたが今抱えている『悩み』を
お聞かせください。

 

質問はこちらから

https://business.form-mailer.jp/fms/99a39ced23382

 

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◎編集後記
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川畑さんと打ち合わせをした時に、
このお話をきいてとても興味がわきました。

 

心理学の最先端のお話を聞くのは
とても面白いですね。

 

4月11日(土)の再放送は、
見逃さないようにしたいと思います!

ー渡辺万里子

 

PS
こちらの怒りを減らす方法も
好評です…

http://123direct.jp/tracking/cr/V7pEesKA/193248/10199574

What’s danshari ?  Let’s danshari !  Viva danshari ♪

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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