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2014/12/29(月)

【川畑のぶこ】叡智の声に従って生きるということ

カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

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2014・12.29 No.1189

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◆今日の断捨離 「叡智の声に従って生きるということ」

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私事だが、12月23日は
祖母の命日だった。

祖母は南西諸島の沖永良部島で
生まれ育っているが、
この日はたまたまその沖永良部島にいた。

 

命日なので、祖母の墓に手を合わせて
いたかというと、そうではなく、
壇上から沖永良部島の自然保護を訴えていた。

 

東北大学名誉教授で環境科学の
権威である石田秀輝教授率いる
「環境と成長の両立を地方から考える」
というテーマの沖永良部シンポジウムに
パネリストとして招聘され、
僭越ながら、その分野に明るい
諸先生方と席を並べさせていただいた。

 

さて、この「環境と成長」という
テーマはかねてより個人的に大きな
関心を抱くとともに大きな懸念を抱いていた分野。

 

それはとりもなおさず、
心の故郷である沖永良部島、
通称エラブの海を想うことに端を発する。

 

8歳のときに、
浮き輪をしながら父の背中に乗せられ、
沖永良部島の海の沖に出る。

 

その宝石箱をひっくり返したような
水中の美しさに感極まり父の背中を
バンバン叩きながら、スノーケル越しに
キャーキャー(実際はウーウー)叫んだ。

 

神はこの世になんと美しいものを
創造したのだろうか。

 

夏休みの宿題の絵の画用紙は、
透明な青を背景に、色彩豊かな
水中生物と珊瑚で埋め尽くされた。

 

溜め込み性の母が、捨てずに取って
おいた思い出品の中で娘の私が最も
感謝したもののひとつでもある。

 

さて、その後島の農地開拓が進み、
原野や森林はどんどん切り開かれていき、
見慣れた島の風景もどんどん変化していった。

 

畑の脇の、艶やかでたくましいソ
テツが姿を消し、島人のあたたかな
ぬくもりが感じられる石垣は
コンクリートの壁に変わって行った。

 

森と海は共鳴しながら生きる。

 

父の背中がいらなくなってからも、
兄妹や親戚の子どもたちで
毎夏潜ったエラブの海。

 

年々珊瑚礁はガレ場と化してゆき、
水中メガネは涙で曇っていった。
鮮やかなパイプウニや夜光貝は
その海から姿を消した。

 

自分たちはいったい
何をしてしまったのだろうか。
自分たちにいったい
何ができるのだろうか。

 

経済的成長を考えたなら、
自然はどうしても犠牲に
ならなければいけないのだろうか。

 

子どもの頃からのテーマは答えは
出ないまま…半ば諦めモードになっていく。

 

あまりにも悲しすぎるので、
無意識のうちに考えないようにして
いたのかもしれない。

 

そんな中で、石田教授からお声が
かかった今回のシンポジウム。

 

島外の有識者も大勢揃い、
島の人々とともに、自然の価値と、
成長との共存の可能性を模索する。

 

豊岡市長の基調講演では絶滅した
コウノトリが生き生きとよみがえり、
それと共に市が成長していく
成功モデルが提示され、目頭が熱くなる。

 

『エラブもまだいける!』
希望の光が見えてきた。

 

希望とは、可能性の隔たりに関わらず
得たい結果が得られると信じること。

 

すべてを失ってもう無理だと
思われるときに、
希望ほど私たちを前進させる力に
なるものはないだろう。

 

たとえ可能性が低くとも、
それは決して不可能ということでは
ないのだから。

 

分科会では島外の人と島内の人が
一緒に話し合い、改めて自然や先達の
智慧の価値を模索する。

 

灯台下暗し、海や湧水や鍾乳洞など、
いつも目の前あるので、
島人はその価値に気づいていない
という事実も露呈された。

 

離れてみないと気づかない価値がある。
失ってみて初めてわかる価値がある。

 

でも、できることなら、
失う前に真の価値に気づきたいものだ。

 

幸いなことに、本質的に感性豊かな
島の人々は敏感にその価値に
気づき始めた様子。
天国の祖母もほくそ笑んでいるに違いない。

 

日々臨床で、死と向かい合う
患者さんから学ぶことがある。

 

人生を振り返って最も感謝することに、
経済的豊かさや物質的な豊かさという
ものが含まれないことだ。

 

この仕事を15年間やっていて、
一度として例に漏れることはない。

 

人生で最も感謝すること。それは、
「この人生を与えられたこと。
ただそのこと。」だった。

 

そして、その人生を支えてくれた
「家族や人々。そのご縁や絆」だった。
「地球の美しさに触れたこと」も挙げられる。

 

逆に、人生を振り返り、
最も後悔することにも、
お金を不足したことや、
物質が不足していたことを
挙げる人もいない。

 

最も後悔すること。

 

それは、
「もっと自分に素直に正直に生き、
自分自身を大切にすればよかった」
というものだ。

 

経済や物質に関しては、
むしろそれらに執着したことが
自分を苦しめたと挙げる人が多い。

 

不要な比較や競争心に駆り立てられて、
自分自身を失うこと。
既に持ち備えている己の素晴らしさを
輝かせなかったこと。
これこそが最も悔やまれることなのだ。

 

もういちど人生を送ることが
できるのであるとすれば、
その人生で真に大切なものは何かというと

 

「いままで通りのささやかな日々の中で、

自分を大切に生きたい」
というのが主に挙げられる。

 

真に大切なものは、十分に揃っている。
大切なのは、それに「気づく」こと。

 

これらがエゴが頭で作り出した答えで
はなく、こころやたましいが出した
答えであり、叡智の答えだった。

 

私たち一人一人の中に自然の叡智が
宿っており、私たちも自然の一部で
あるということは否めない事実。

 

自然は荒れ狂うこともあるだろうし、
エゴには不都合をもたらすこともあるだろう。

 

そうであっても、それは全体の調和に
とって必要不可欠なもの。
自然には美しさも豊かさも溢れている。

 

そうであれば、
あるがままの自分(たち)に宿る
価値を受け入れ、その中に宿る、
良さに気づき、それらをいかに
輝かすかに取り組むことは、
真の豊かさをもたらすことにつながるのだろう。

 

2014年、みなさんが
最も感謝したことは何でしょうか。

 

2014年、みなさんが
最も後悔したことは何でしょうか。

 

2015年、もういちど新たな年を
送ることができるのであるとすれば
みなさんにとって真に大切なものは
いったい何でしょうか。

 

2015年がみなさんにとって
叡智に導かれた和やかな年となりますように!

 

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◎編集後記
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人生の最後に、
感謝すること、後悔することは
なんでしょうか。

 

私たちはとかくお金や
他人との比較などに執着しがちで、
自分を大切にいきるということを
おろそかにしがちかもしれません。

 

2015年、真に大切なモノを
きちんと大切にできる一年に
したいですね。

 

ー渡辺万里子

 

PS
手放したほうがいいと
わかっているのに手放せないなら、
こちらも参考になります。

http://123direct.jp/tracking/cr/tcEZEvnj/186258/10199574

What’s danshari ?  Let’s danshari !  Viva danshari ♪

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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